こんにちは、山内です。
長崎県に現存するほとんど最古のRC造(鉄筋コンクリート造)の公営住宅、「旧魚の町団地」を入居者様のご協力により取材できました。
「旧魚の町団地」の竣工は1949年です。
ポツダム宣言受託が1945年8月14日でしたので、終戦から、たった4年後に完成したRC造(鉄筋コンクリート造)の公営住宅ということとなります。
「旧魚の町団地」の設備
「旧魚の町団地」4階建て2K(6畳、8畳)の総戸数24戸の公営住宅です。
竣工当初の住宅はお風呂が普及していなかったため、お風呂は1978年に階段側に増築されました。
階段の天井は今のマンションに比べるとかなり低いです。
外観から給水管、排水管、ガス管がすべて外部露出になっていることが分かります。
キッチンとトイレの水回りが北東側に集中しています。
おかげで8畳の居間を採光の良い南西側に配置できています。
台所にはシンクと接する壁にダストシュートがあり、
台所内には作り付けの食器棚が設置されていて、食器棚の扉は網戸になっていて、当時は冷蔵庫が普及していないので、ご飯を冷ご飯にするのに便利だったと思われます。
また、台所と北側の6畳の部屋は配膳窓でつながっていました。配膳窓の高さから椅子とダイニングテーブルで食事をとることが予定されていたことが分かります。
各戸にはベランダがないので、洗濯物は屋上で干せるようになっています。
また、地下1階には各戸分の倉庫(1畳分くらい)がありましたので、各戸の専有面積が約40㎡と収納が少ないことに配慮がなされています。
独立型キッチンで食事を作る様子を見られません。ディスポーザーに代わりダストシュートがあるので、野菜くずなど処分が素早くできて衛生的、匂いが室内にこもりません。また、地下1階に各戸専用の倉庫があるため収納力も抜群です。水洗トイレ・都市ガス式のコンロ・作り付けの食器棚が完備されています。南東向きの居間は採光・通風ともに良好。スチール製の玄関扉で地震にも火災にも強いRC造の公営住宅です。

- 所在地:長崎市魚の町
- 敷地面積:938.71㎡
- 延床面積:1,259.43㎡
- 容積率:134%
- 構造:RC造4階建て
- 棟・住戸数:1棟(24戸)
- 1戸面積:40.0㎡
- 竣工年:S24年(築77年)
- S53年 浴室棟増築
- 用途地域:商業地域

「旧魚の町団地」の外観:建築後77年たっているとは思えないほどきれいな外観です。

「旧魚の町団地」の北側外観:給排水管やガス管が確認できます。ダストシュートの構造物は確認できません。

「旧魚の町団地」の南側の外観:1978年に階段側にお風呂と洗濯機置き場が増築されています。

「旧魚の町団地」の地下1階:各戸それぞれの倉庫があります。

「旧魚の町団地」の階段:現在のマンションと比べるとかなり天井が低いです。

「旧魚の町団地」の屋上:各戸にバルコニーが無いので、当時は屋上で洗濯物を干していたはずです。

「旧魚の町団地」の浴室:1978年に増築された浴室は在来工法、給湯器はバランス型風呂釜です。
「旧魚の町団地」の詳細については、下記のホームページにてご確認ください。
